市民の憩いの場所として長年愛され続けているシンガポール植物園(Singapore Botanic Gardens)。150年以上の歴史を誇る82ヘクタールの広大な植物園は、人気観光スポットとしても知られています。2015年7月には、シンガポール初となるユネスコ世界遺産に認定され、更に今年3月末には、園内に新たなエリアとなる「ラーニング・フォレスト(Learning Forest)」がオープンしました。 約10ヘクタール、サッカー場15個分の広さとなるラーニング・フォレストは、淡水湿地林から低地熱帯林を散策できる展示公園。1600種を超える当地固有の植物が集められています。
メインアトラクションは、地上8メートルの高さに作られたボードウォーク「SPH Walk of Giants(ウォーク・オブ・ジャイアンツ)」。エントランス部分には「Canopy Web(キャノピー・ウェブ)」があり、オープン当初から大人気。幹に合わせてボードウォークをくり抜き、樹冠に設置されたネットは巨大なハンモックのよう。のんびり横になって周りの景色を楽しむ大人たち、歩き回ったりジャンプしたりと大はしゃぎの子供たちと、楽しみ方はそれぞれ。いつもと高度や姿勢が違うだけで自然をより楽しむことができるんです。
このボードウォークは全長約260メートル。「ケッペル・ディカバリー・ウエットランド」と名づけられた1.8ヘクタールの湿地帯まで続いています。このエリアには様々な種類のランの花をはじめ、厳選された地域の植物がランドスケープを形成しています。淡水湿地林の生態系を復元し、絶滅の危機にひんしている植物種の保存も目的の一つとなっているそうです。
さらにラーニング・フォレストを進むと、サワーソップ、ジャックフルーツ、マンゴスチンやライチなどの野生種と出会えます。地元の市場で見かけるトロピカルフルーツの生育状況がリアルに観察できるのも嬉しいポイントです。 楽しみながら熱帯の生態系を学ぶことができるラーニング・フォレストは、ガーデンシティならではのネイチャー系エンターテインメント。進化し続けるシンガポール植物園に、あなたもぜひ。
Singapore Botanic Gardens https://www.sbg.org.sg/
Online Entertainment Magazine <Edea> 2017年6月掲載